先日、築60年以上の我が家の暗いキッチンを自分でリモデルし、自然光あふれる明るいキッチンに改装しました。
当記事ではデザインや施工経験ゼロの素人の私が、アメリカの古いキッチンをお金をかけずに明るいキッチンに変身させた経験をご紹介します。当記事をお読みいただくくことで、腕力や資金が乏しくても、工夫と気合で古いイケてないキッチンを新品っぽくリメイクできることをご理解いただけると思います。
【この記事でつかんででいただけること】
① 少ない予算でも古いキッチンを美しく変身させることができる
② 女性で非力でもリモデルできる。(部分的にはプロの手を借りる必要はありました)
③ 経験のない初心者がリモデルをやりきるコツ
【0】ビフォー状態公開
まずは Before です。
キャビネットがあめ色で、どろーんとした存在感。レトロで味があるとも言えますが、悪く言えば暗くて重苦しい。料理するのにイマイチ気分が上がりません。 窓はあるのに暗いのは、大きな面積を占めるキャビネットの色が暗色であることと、扉付きの吊り戸棚が空間に圧迫感を与えているのが原因だと考えました。
明るい広々とした、さわやかなキッチンに変えたい!!
この気持ちが全ての始まりでした。
しかし、キッチンデザイナーに提案してもらってフルリモデルする予算はありません。キャビネットを買い替える予算もありません・・・。 キャビネットの扉をプロにリフェーシング(ペイント、金具取り替え)してもらう予算もちょっと厳しい。
あるのは夢と気合いだけ・・・。
そこで、自分でキャビネットの色をホワイトかオフホワイトの明色にペイントし、一部の吊り戸棚を取り払ってオープンシェルを設置することで、明るさと空間的な広がりを実現しようと考えました。
旦那はキッチンは機能があれば見た目はそんなに気にならないタイプですが、私は見た目が気になる方です。それで、基本的に作業は私がして、必要な部分は旦那の手を借りることで作業を進めることになりました。
【1】ステップ 1 :理想のスタイルを決める
まずは情報収集からスタート。
図書館でインテリア本を何冊も借りて好きなスタイルを探したり、インテリア雑誌を読んでいいな、と思うスタイルを雑誌から切り抜きしていきました。Webで気に入ったスタイルを Pintarestでクリップしたり。この作業でだんだん自分の好みがわかってきて、理想のキッチンのイメージ形成ができてきました。
私の場合、基本色は白、清潔感のあるシルバーと好きな色であるブルーを使った、自然光あふれる明るいキッチンが理想のイメージになりました。好きなスタイルの記事を集めてビジョンボードに貼ってみるとこんな感じに・・・。
また不動産のウェブサイトを見て、アメリカの古い家のキッチンがどのように改装されて売りに出されているか参考にしました。インテリア本や雑誌だけ見ていると、我が家の古いキッチンとかけ離れすぎていて、相当お金をかけないと無理だと思いました。それに対し、不動産売り物件のキッチンを見ると、フルリモデルまでせずにコスパ良くフェースリフトした例を見るができるので、現実的な妥協点を知る参考になりました。
【2】ステップ 2 : 工程や工事の仕方を情報収集
日本とアメリカ両方の DIYのブログや YouTubeを見まくって、やり方を勉強しました。
キャビネットのデザインは、この方のモルデイングを使ったキッチンリメイクの実例を見て「これは!」と思いました。元のキャビネットの扉をそのまま使用し、モルディング材をボンドで貼り付けて立体感を出すというアイデア。
【3】ステップ 3 : 工程プランを立てる
キッチンを改装するとなると問題点となるのが、改装中はどこで料理をするのかという点です。改装中は外食やテイクアウト中心にして料理はしないと割り切るか、バスルームなどに臨時のキッチンを設けるというのも一つの方法です。
我が家の場合は、改装中でもキッチンが使えるように、4つのゾーンに分け、1ゾーンづつ完成させてから次のゾーンに進む方法にしました。つまり、1つのゾーンを改装している間は、残りの3つのゾーンで料理しようというわけです。
ゾーン1: ガスコンロのあるキャビネット塗装、ガスコンロの交換
ゾーン2: ペニンシュラ・カウンターのキャビネットの塗装
ゾーン3: シンクのカウンターのキャビネットの塗装、一部撤去と食洗機取り付け
ゾーン4: シンク上部のキャビネット撤去、バックスプラッシュ貼り付け、オープンシェルフ取り付け
平日は仕事があるので週末しか作業しないので、それぞれのゾーンを土日を使った作業を2回づつで合計14日で仕上げる計画を立てました。 8週間で完成する予定です。
【4】ステップ 4 = 材料購入と施工
材料や道具はAmazonと、アメリカで人気のホームセンター Home Depot で主に購入しました。
ペンキを塗る前の、プライマー(下地)を塗る工程では、日本では透明で塗りやすい
ミッチャクロンの人気が高いようです。
・・・がアメリカ在住の私はミッチャクロンは購入できず(アメリカでの販売先が見つからず)、アメリカ製の
油性プライマー(白)を購入しました。
我が家のキャビネットに使われている木はオーク材で、水性のプライマーだと樹液があとからはみ出してくるらしく、白く塗装しても、乾いてから茶色い筋がうっすら出てくるらしいということがわかりました。英語では tree breeding と言うようです。それを避けるため、扉を電動サンダーでヤスリがけしたあと、木目を埋める Filler(フィラー) を塗り、再度ヤスリが消した後、油性のプライマーを使って受益の「フタ」をしました。油性の塗料は臭いがきついので、マスクをして天気の良い日に何日かに分けて屋外でペンキ塗装しました。
プライマーが乾いたら、飾り用のモルディング材を45度にカットし、強力ボンドで貼り付けました。
次は仕上げののトップコートです。エナメル系のセミグロス塗料を2回ペイントしました。 キャビネットのペイントはエナメル系のセミグロス塗料です。
アメリカでは定評のある Sherwin-Williams というメーカーの、エメラルドという製品を選びました。
仕上げの塗装は、ハケのあとを残さず表面をスムーズに仕上げるために
スプレーガンを購入してペイントしました。
ペンキの刷毛の跡を残さない、というのが私が一番こだわりだったのですが、スプレーも結構難しく、一部失敗した部分はあります。
我が家のキャビネットは数が多く、30枚以上の扉と引き出しをペイントすることになりました。ベースのキャビネットも同様な工程で仕上げました。
こちら半分仕上がった写真です。
ゾーンごとに仕上げていく方式なので、ゾーンの塗装が終わったら、新しい取っ手を取り付けて、中に調理器具を入れていきました。
下記の引き出しの取っ手のデザインがすごく気にっています。見た目が好きで購入したのですが、使ってみると実用的にも透明の部分、クリアアクリル製の部分が丸いので掴みやすく、使用感が良いです。
でも、この取っ手のデザインを選んだところで、スタイルが北欧モダンとは少し違ってきちゃいました。モルディングもシンプルな北欧デザインではないですし。
次に、手前シンクの左側に食洗機を取り付けるため、ドアと引き出しをはずし、底面を切り取りました。
こんなふうに、底面を切り取る必要がありました。よっこらしょ。
【5】ステップ 5 = 難しい部分はプロにお願いする
コンロの取り付け、食洗機と整水器の取り付け作業はプロにお願いしました。
そして念願の Dishwasher が設置されました。
記事は次回に続きます。