『脳からうつが消える食事』を読みました。著者は、「うつ」をはじめとする心の不調を訴える人々を薬を使わずに栄養素を使って治療してきた医師。そのクリニックでは90%以上の患者さんに何らかの効果を確認することができたといいます。
私の付箋
体は食べ物でつくられている脳、血管、内臓、骨、筋肉・・・これらはすべて、私たちが食べたものからつくられている。それだけではない。刻々と変化する私たちの「心」も、食べ物によってつくられているのだ。
低血糖症と精神疾患との関連は、これまでの私の経験上、低血糖症の改善でうつ症状を脱することができる人はじつに多い。
脂質は身体にとって悪者ではなかった食べ物に含まれる脂質の大部分であるトリグリセリドは、一度粘膜で分解されたあと再合成され、肝臓を通らずに直接抹消の組織に運ばれるのだ。これは一体何を意味しているのか。まず言えることは、身体にとって脂質というのは “安全” だということだ。肝臓という解毒の働きを担っている臓器を通る必要がないということがそれを物語っている。
動物性たんぱく質は、植物性のものに比べ、代謝効率が非常にいいことがわかっている。
肉を食べると太るということもない。繰り返しになるが、避けるべきは糖質であるからだ。
たんぱく質だけでなく、肉を食べると鉄分も効率よくとれる。レバーや赤身の肉など動物性のものに含まれている鉄分は、植物性のものに比べても非常に吸収率がいいのだ。
栄養素は組み合わせることではじめて、バランスが整う。
食べ方に気をつけるだけで心身共に元気になることができるかもしれない。・・・ということで、不調時でも簡単に作れる、たんぱく質たっぷりのレシピなども紹介されています。
「原始人ダイエット」のコンセプトに近い
われわれの祖先は250万年くらい前に肉を食べはじめ、いわゆる原始人ダイエット的な狩猟・採集の中心の食生活が続き、その後 1万年くらい前に種族にもよりますが農耕が始まり、麦や雑穀・米などの穀類の割合が多くなりました。 狩猟民族も農耕民族も両方が人類の祖先なので、前者の食生活をベースにした原始人ダイエットも、農耕民族だった時代をベースにしたマクロビオティックも、それぞれ理にかなった気がします。
私は数回だけですがマクロビのお教室に行って専門家のお話を聞いたことがあり、とても印象に残った話が2つありまして、マクロビオティックのコンセプトは腑に落ちました。それからしばらくはマクロビの食生活を実践して体調が改善した経験があります。
なので、自分的には原始人かマクロビかどちらか一つを選ぶのは無理で、結局、健康法は一種類で完結するものではなく、その時々の体の声を聞きながら合うものを調整していくしかないかなという気がしています。
ところで、この本を買うとき読んだ Amazonのレビューの中に「うつが治った」「イライラが減った」「気分や体調の波がしずまった」というようなコメントが数々見られるところが印象的でした。
脳から「うつ」が消える食事 (青春新書)